「助かった!」と言っていただける企業を目指して
代表取締役社長
吉備 カヨ
当社、株式会社ジョビアは人材紹介、人材派遣を主たる業務としており、創業以来、主に女性の自助の為の就労支援を行ってきましたが、事業を行う上で大切にしてきた3つの点があります。
1点目として、多くの求職者が短い期間の就労を繰り返す、短期反復型の就労形態をとっています。そこで当社としては、単に職業紹介をするだけではなく、当社が求職者の拠り所となる事を目指してまいりました。
一例を挙げますと、現在派遣会社等が当然のように行なっている教育訓練ですが、当社の設立当時、労働局より「すでに能力のある者が求職者として申し込みをしているのだから、職業紹介会社が教育をする必要はない。」とのご指導を受けました。それならば登録している求職者が自主運営する会により講習会や見学会といった教育訓練を自己研鑽として行うのであれば良いのではないかということで、やよい会という会を発足しました。やよい会では教育だけでなく、互助の精神で結婚や家族のご不幸等の慶弔金や退会時の餞別金の支給、会報誌の発行、親睦会の実施など、互助会、共済会的な位置付けで求職者の拠り所となり、多い時には3000人規模の会に成長いたしました。
2点目は新たな就労スキームを創造するという事です。
一例を挙げますと、ある時労働局のご担当者から高校新卒の求人案件が少なく困っているというお話をいただき、18歳の若さと感性を活かせる職場が無いか企業探しをしたのです。出会いはあるもので、ある大手アパレルメーカーが若い人をターゲットにするブランドの拡大の為に高校新卒者を大歓迎するとのお話をいただきました。しかし、受け入れる企業には、18歳がきちんと働けるのかという懸念がありましたので、仕事の到達レベルを設定し、到達するまでは派遣社員として就労し、当社、受入企業、家庭、学校といった複数の目で一人の高卒者が職場に定着するまで見守り、レベルに到達後は受け入れアパレル会社の正社員にというスキームを構築することが出来ました。このスキームにより5年間で約500名の高校新卒者を社会に送り出すことができました。
また3点目として、有能な未就労者を社会に送り出すという事です。
子育て世代の女性には、能力が高く人柄も良い方がとても多いのですが、一方で時短勤務や週3日程度の求人案件は本当に少なく、子育てしながら働くのであれば、子どもを朝から晩まで保育所などに預け、フルタイムで働く選択となります。しかし母として子どもに「お帰り!」と言ってあげたいとか、子どもとの時間も確保したいと思うのは当然であり、それであればパートで働ける環境をもっと社会に求めようという事で、子育て世代専用のパート紹介、パート派遣の事業を立ち上げました。しかもこのプロジェクトを推進している当社の担当者も全てパート社員であり、パート社員によるパート紹介、パート派遣という事になっております。
以上、大切にしてまいりました3つのポイント及び事例を紹介させていただきましたが、これからも女性が子であり、妻であり、母であり、嫁である、その時々で最良の働き方を選択できるお手伝いが出来れば幸いです。